視界が光る…何が起きている?
視界の一部に光が走る=光視症
目に光が当たったわけでもないのに、視界で光が走ったように見える症状のことを「光視症」と言います。通常は一瞬、キラキラ・ピカピカ光ります。閃光や稲妻が見えたように感じるケースもあります。また、視界の中心部で光ることもあれば、端で光ることもあります。
光視症は、主に網膜裂孔や網膜剥離など、目の病気を原因として起こる症状です。
突然ギザギザ光る=閃輝暗点
光視症のうち、片頭痛の前兆として突然ギザギザとした光が見える症状のことを閃輝暗点(せんきあんてん)と言います。通常、数分~数十分続きます。光に色がついていたり、視野の一部が見えなくなったりすることもあります。
典型的な症例では、ギザギザまたはジグザグとした光が視野の中心付近で発生し、左右のどちらかへと広がります。そしてその後、拍動性の頭痛を伴う片頭痛が発生します。
視界が光る・目の端に光が走る原因と治し方
目に原因がある:光視症
光視症とは、視野の端で、光が走る、チカチカ光るといった症状のことを指します。雷が光ったように感じることもあります。光自体はあまり強くないため、暗い場所の方が自覚しやすい症状となります。
通常、光は一瞬または数秒で消えます。主に、網膜裂孔、網膜剥離などを疑います。
原因
硝子体が網膜を引っ張ることで、網膜の細胞が刺激され、光視症が出現すると言われています。網膜裂孔や網膜剥離、加齢に伴う後部硝子体剥離などが原因となります。
治療
網膜裂孔や網膜剥離が原因である場合には、その疾患に応じた治療が必要です。
後部硝子体剥離は老化現象ですので、通常は経過観察に留めます。
頭に原因がある:閃輝暗点
ギザギザとした光が数分以上続く閃輝暗点の場合の原因、治療法についてご紹介します。
原因
片頭痛の前兆として、あるいは脳梗塞、脳動脈瘤、脳腫瘍、脳動静脈奇形などの脳の病気の症状として、脳の血管が痙攣することで閃輝暗点が生じるものと考えられます。
治療
脳梗塞、脳動静脈、脳腫瘍、脳動静脈奇形など、原因に応じた治療を行います。
頭に原因がある:片頭痛
片頭痛では、発作的な片側性または両側性の頭痛が繰り返されます。そしてその前兆として、閃輝暗点が生じることがあります。
原因
片頭痛の原因としては、ストレス、過労、睡眠不足などが挙げられます。ただ、はっきりとした原因を特定できないケースが少なくありません。
治療
片頭痛の治療は、発作時に行う治療と、発作を予防するために行う治療に分けられます。
発作時には、非ステロイド系抗炎症薬、トリプタン製剤、吐き気止めなどを使用します。
予防的な治療では、主に抗てんかん薬や抗うつ剤を使用します。